昼食にはどんなファーストフードを食べたい?ハンバーガー?フライドチキン?きっとインスタントラーメンを思いついた人もいるだろう。
インスタントラーメンは日本で作られ、世界中の50以上の国と地域(多くはアジア)に輸出されている。あなたは日本で生まれたこの世界的に有名なファーストフードの歴史を知っているだろうか。第二次世界大戦後の早い時期に、安藤百福はラーメン屋台の前に人々が長い列を成しているのを見た。彼らは長い間列で待ちながら立っていなければならなかった。安藤は調理が簡単で且つ長持ちするようなラーメンを作りたいと思った。彼は妻が夕食に天ぷらを作るのを見て、たっぷりの油で揚げるラーメンのアイディアをふと思いついた。試行錯誤し、彼はインスタントラーメンを作ることに成功した。これは味付けされ、たっぷりの油で揚げられ、乾燥させられたラーメン製品であった。
1958年、世界初のインスタントラーメンが日本で発売された。どんぶりに入れて湯をかけ、たった数分で調理できることから、それは「魔法のラーメン」と呼ばれてすぐにヒットした。
1970年代になると、発泡スチロールのカップに詰められたラーメンがインスタントラーメン製品に仲間入りした。それまで、発泡スチロールは主に魚を貯蔵したり運んだりするのに使われていた。発泡スチロールを薄いシートにする新しい技術で、インスタントラーメンを発泡スチロールのカップに入れて売ることが可能になったのである。
安藤はアメリカ滞在中に、このカップスタイルのラーメンのアイディアを最初に思いついた。彼はインスタントラーメンのビジネスを海外に広げるつもりでアメリカを訪れていたのだ。彼はアメリカ人が彼の(作った)インスタントラーメンを食べるのを見て心を動かされた。その男はラーメンを割って欠片にし、紙コップに入れ、その上にお湯を注ぎ、フォークを使って食べたのである。安藤はホテルの部屋に戻って同じようにインスタントラーメンを食べようと試みたが、カップは持つには熱すぎたうえに、彼は紙のにおいも好きになれなかった。1971年、安藤の会社は最初のカップヌードルの開発に成功し、おいしくて調理が簡単だったため、それは日本でも世界でも人気になった。
日本は2004年には8300万個のインスタントラーメンを輸出した。海外で食べられているインスタントラーメンの数は、日本で食べられている量の13倍以上にのぼる。
毎年世界で食べられている数十億個のうちの多くは、それらが食べられる国で作られている。インスタントラーメンは、世界中でその土地の人の嗜好や食習慣にうまく合うように変えられてきた。例えば、アメリカではほとんどのインスタントラーメンが鶏ガラスープをベースにしている一方で、ブラジルではトマト風味やチーズ風味のラーメンが人気である。ヨーロッパではスープが少し濃く、鶏ガラとトマト風味のどちらもが人気だ。アジアの国々では香辛料が非常に重要なので、中国で売られているインスタントラーメンは中国の香辛料で味付けされており、タイで売られているものは伝統的なトムヤム・スープのような味がする。
私たちが他の国々でインスタントラーメンを売る時に考慮すべきことは味だけではない。宗教的な理由で、ヒンディー教徒は牛肉を食べないし、イスラム教徒は豚肉を食べない。それゆえに、ヒンディー教とイスラム教が2大宗教であるインドではベジタリアン・ラーメン(菜食主義者用のラーメン)が作られている。
今や、インスタントラーメンは宇宙でも食べることが出来る。スペースラムと名付けられたインスタントラーメンが、2005年にスペースシャトルで宇宙へ行った。インスタントラーメンが地球からそれほどまでに遠くへ旅するのは初めてのことだった。日本のラーメン会社の1つが、その製品を無重力でも食べられるように改良したのだ。JAXAがそのプロジェクトを援助した。
スペースラムのラーメンは揚げられ、どろどろしたスープに覆われており、それぞれのビニール袋に3口分ずつ入っている。それらは普通のインスタントラーメンのような味がするが、ほんの少しだけ辛めである。そのラーメンは熱い状態で出される(食べられる)わけではなく、生ぬるい状態で出される(食べられる)。
そのラーメン会社は、70度のお湯を注いで5分そのままにしておくことで作ることが出来るインスタントラーメンを開発することで、スペースシャトル内の水の温度の問題を回避しようと懸命に努力した。
スペースシャトルに乗り込んだ日本人の宇宙飛行士である野口聡一は、4種類のスペースラムを一緒に持ち込んだ。彼はそれらが地上で食べられる普通のラーメン同然だと言った。
インスタントラーメンは宇宙においてさえも有名なファーストフードになったが、あまり頻繁に食べないように!
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